2022-03-29
家を購入したものの、トラブルにより住宅ローンの支払いが困難になってしまうケースは少なくありません。
また、売却を検討しているけれど、住宅ローンを滞納していると売れないのではと悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、ローンの返済に行き詰まった場合の選択肢の一つである任意売却について解説します。
任意売却とは、金融機関の合意を得て不動産を売却する方法です。
通常の売却は、まず住宅ローンを完済し、金融機関が家を差し押さえできる権利「抵当権」を抹消してから買主に家を引き渡します。
一方で何かしらの事情で住宅ローンの返済が不可能になった際に、多額の残債がある状態で抵当権や差し押さえを解除し、売却を認めてもらうのが任意売却です。
金融機関としても、自己破産されてしまうよりも売却で少しでも返済に充ててもらいたい、という意図があります。
また離婚時の財産分与で利用できるのも特徴です。
なお、滞納が長期化した場合には、金融機関は担保となっている不動産を強制的に競売へかけてしまいます。
競売はデメリットが多いので、なるべく任意売却を選ぶようにしましょう。
意売却のメリットは競売よりも高値かつ早く売れること、周囲に事情を知られずに売却できることです。
任意売却は通常の不動産取引と同様の方法でおこなうため、競売による強制的な売却よりも市場価格に近い価格で売却できます。
競売手続きは早くても6〜7か月、物件によっては2〜3年かかるケースがありますが、任意売却であれば早い売却が見込めるでしょう。
また、周囲には住宅ローンを滞納したことを知られずに自宅を売却できるのもメリットです。
デメリットは、信用情報機関に登録(ブラックリストに掲載)されるリスクがあることです。
ブラックリストに入ってしまうと大きなローンが組めなくなり、今後あらためて不動産を購入しようとした際に支障が出てしまいかねません。
主な流れは以下のとおりです。
●価格査定とローン残高の確認
●債権者(金融機関)から任意売却の合意を得る
●売却活動
●契約手続き・引き渡し
●残債対応
まずは現在の収支やローン残高を洗い出し、売却する物件にどのくらいの価値があるのか査定してもらいます。
オーバーローンになり任意売却が必要になれば、債権者に相談して合意を得たのち、売却活動をおこないます。
債務状況や物件の状況にもよりますが、任意売却に要する期間は3〜6か月程度が目安です。
一連の手続きが終わったあとは、残債を毎月返済していきます。
なお、任意売却の手続きに不安がある方は、弁護士に依頼することも検討しましょう。
初回面談を無料としているところもあるので、まずは相談してみることをおすすめします。
住宅ローンの返済が苦しく、住み続けるのが困難な場合は、任意売却を選んでみるのも手段の一つです。
周囲に知られたり高く売れなくなったりなど競売はデメリットが大きいので、それを避けるためにも早めに専門家に相談しましょう。
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